4月 29
スタッフおすすめ, 城北店, 本店, 東郷店

19世紀、産業革命期のイギリス・ロンドン。
急激な人口増加による住宅の不足、伝染病の蔓延、治安の悪化、さらには工場の排煙などにより都市の住環境は劣悪を極めました。
このような、劣悪な住環境を脱するために、弁護士や銀行員など、郊外に住居を構える資力を持った新興ホワイトカラー層が、新しいテクノロジー「鉄道」を使い始めたのが「通勤」でした。

鉄道、自転車、そして自動車。テクノロジーの進化は、通勤の形態を変化させますが、拡大する経済によって増大する「通勤者」に、インフラストラクチャーの整備が追い付かず、ラッシュそして「通勤地獄」をもたらします。
新たしいテクノロジー「IT」は勤労者を「通勤」から解放するとおもわれましたが、さにあらず。従業員が職場に集まってコミュニケーションをすることが見直され、グーグルなどの先端IT企業でも通勤を義務付けるようになってきました。

イギリス、アメリカのみならず、ヨーロッパ諸国、われらが日本、新興国家インド、資本主義国家だけでなく、旧ソ連邦や中国などの共産国家の通勤事情と歴史。
そして、今後の技術革新による未来の通勤の可能性。

苦痛な通勤を、ある意味楽しくさせる?一冊です。

太田出版
イアン・ゲートリー (著), 黒川由美 (翻訳)
¥2600
大きさ:四六判