6月 19
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 聞きなれない地名かも知りません。吉祥寺は東京武蔵野市にある町で住みたいと思う町にも名を連ねる。そこにハモニカ横丁という100件近くの店舗が並んでいる界隈がある。戦後の闇市を起点に形を変え今に至っている。戦後70年を体現する歴史でもある。この著書は横丁文化の本である。名古屋もかつては多くの横丁が賑わったが今では都市の変化、人々の暮らしの変化による商店街の衰退が横丁を消していった。今もボンボン横丁、大門横丁など魅力的なとこはあるが。横丁は建物の近さとともに人々の近さもある。人間的な交わりがある。そして横丁が消えると路地も消えるそして人も消える・・・都市の「生態系」が崩れ始めて久しい。(う)

吉祥寺「ハモニカ横丁」物語
井上健一郎/著
出版社名 : 国書刊行会
出版年月 : 2015年5月
ISBNコード : 978-4-336-05899-7
税込価格 : 1,458円
頁数・縦 : 202P 19cm